これがパチンコ・パチスロ遊技機サウンドの作り方の超基礎 5つの基本だ!




独自の進化をたどった効果音ジャンル”パチンコサウンド”

こんにちは。サウンドクリエイターのユーフルカです。

 

サウンドクリエイターの仕事に一つに、効果音制作があります。

皆さんは効果音と言うものをどういうものだと考えているでしょうか?

 

 

サウンドクリエイター的には、効果音には主に三つのジャンルが存在すると私は思っています。

 

一つは、動作につけるための動作音

例えば足音とか、衣擦れとか、剣を振り下ろす音とか、そういったものですね。

大半が、現実に存在する音です。ハリウッドエッヂなどといったプロ用の素材集などが存在します。

 

 

そして一つは、デフォルメ音。

こちらは魔法や必殺技を放つ音、感情を表現する音(例えばアニメで汗をたらすときの音など)です。

こちらは現実世界には存在しません。

アニメ・ドラマ黎明期から効果音界の巨匠たちが作り上げてきた、人間が考えた効果音です。

特に「ズバ!!」「デュクシ!」といった爽快な攻撃音を生み出した「必殺仕事人」や

ガンダムの「ズキューーーン!」といったビームの射撃音、ロボットアニメの合体音などを生み出した

石田サウンド(フィズサウンド)などは、半ば神格化されている伝説的な存在です。

 

 

そして、最後に、このようなパチンコ(パチスロ)などの遊技機の効果音です。

(※ブログ用に即興で作ったデータなので実際の遊技機とは多少異なります)

こちらは厳密に言うと、二番目のデフォルメ効果音の延長上に存在しておりますが、

その制作方法や発想法などは完全に独自の進化をたどっており、パチンコサウンドの制作は

それ専門の勉強や制作経験を積まなければ絶対に身につけることはできません。

 

 

遊技機の効果音を作れる人はゲームの効果音が作れますが、

ゲームの効果音しか作ったことの無い人に遊技機の効果音は作れません。

 

それほど特殊な技術・ノウハウが求められます。

 

実は私、今も全国のパチンコホールで必ず見ることができるような

有名パチンコシリーズのサウンドを何台も担当してきました。

 

正直一つの記事だけで遊技機サウンドの奥義は書ききれませんが、

今回はこの、パチンコサウンドの作り方、考え方について少し詳しく解説したいと思います。

 

基本にして奥義 「常識と既成概念を捨てよ」

効果音制作において大切なことは、音楽の常識を捨てることです。

音楽と効果音は似て非なるものです。

 

特にパチンコなど遊技機のサウンドに関して特に重視されることは、

 

「その音が聞きたくてたまらないような特徴的かつ中毒性のある音にする」

ということです。

 

どうすれば特徴的でキャッチーな音にできるか?という勝負です。

 

そのためには、様々なエフェクターを縦横無尽かつ非常に柔軟な発想で使用することが

求められます。

 

・ディレイは普通はこんな使い方はしないよな…

・コンプレッサーはこんなかけ方したら笑われる…

・音が割れてる!キレイに整えなきゃ!!

 

そんな疑問・懸念は一切持ってはダメです。

むしろその逆です。

 

・コンプをこんな風に4重にかけてみたらどんな音になるかな?

・ディストーションで歪ませまくって、それを録って逆再生してディレイで発振!!

 

こんな感じで、普段は絶対にしないような事を積極的に試し、

とにかく聞いたことの無いような強烈かつ耳に残る音をひたすら追い求めていくのです。

 

これがパチンコ・パチスロのサウンド制作です。

遊技機サウンドの基本1・「信頼度」と「頻度」を考えよ

遊技機ならではの要素で、まず考えなければいけないことがコレです。

 

パチンコ・パチスロの事をまったく知らない人からしたら意味がわからないと思いますが、

遊技機には演出に伴った「信頼度」と言うものがあり、それが高いほど

大当たりが近いということを遊技者に知らせるサインとなっています。

 

勘の良い方ならこの時点で推測できると思いますが、

 

基本的には信頼度が小さい演出には比較的地味な音、

逆に大当たりが期待できる信頼度が高い演出には非常に強烈な音が求められます。

 

「基本的に」と書いたのは、一概には言えない場合があるということです。

 

あえて高い信頼度(往々にして大当たり確定条件)の演出に「無音」を使うことで、

いつもうるさいのに急に静かになるという違和感を与えるという手法があります。

 

「無音ほどうるさいものは無い」とはよく言ったものです。

 

 

そして、似たような要素である「頻度」

これは文字通り、その演出がどの程度出現するかの割合です。

 

当たり前ですが、低い信頼度の演出はほぼ毎回のように出現し、

逆に高い信頼度の予告の出現率は少ないものです。

 

信頼度の最も低い演出の部類は「賑やかし」と呼ばれ、

画面の右から毎回鳥や花びらが飛んできたり、キャラが喋ったりします。

 

大当たり信頼度の高い、いわゆる「激アツ予告」は、

台についている”役物”と呼ばれる機構が光りながら落下してきたり回転したり、

ド派手な技などを繰り出したり赤色や金色の派手なテロップが出たりします。

 

難しいのは、その中間です。

 

 

「低くも無いけど、高くも無い、でもたまに大当たりに絡むことのある音」

 

 

こういった演出のサウンドが難しいのがパチンコ・パチスロサウンドです。

 

あまり地味すぎても目立たないし、かといって強烈すぎると、そんなに当たらない割に

うるさくてウザい音になってしまうからです。

 

各演出がどの程度の頻度で出現し、どの程度当たりに関わる演出なのか、

情報を詳しく知って制作する必要があります。

 

遊技機サウンドの基本2・「間」をマスターせよ

信頼度と同じくらい重要なのがこの「間」です。

 

主にスーパーリーチなどの「当たるのか、当たらないのかーーーッ!!!?」

といったところで、煽りの音から当落のサウンドを出すまでの空白の時間などを指します。

 

これが厄介なのは、一概に正解といえる「間」は存在していないということです。

 

あえて言うなら「その演出で気持ちが良いかどうか」。

 

言葉で伝えることができず、映像と音を何度も合わせてみながら

「うん、この間だな」と納得できるかどうかが決め手になるという非常に難しい要素です。

 

 

この「間」をマスターするには経験を重ねて体得するほかありませんが、

往々にし速すぎるよりは遅い程度が良い、と思います。

遊技機サウンドの基本3・まずはシンセサウンドを使いこなせ

シンセサウンドはパチンコサウンドの代表的な音色です。

ピコピコキュンキュン鳴っていれば、簡単に「パチンコっぽい」音が作れます。

 

業界でよく使われるのは、

「MASSIVE」や「Sylenth 1」などのシンプルかつ強烈な波形を出力できるEDM系のシンセです。

MASSIVE
massive

その他、フィジカルで柔軟にコントロールできるアナログシンセを使用する人もいます。

私はアナログシンセの「MS-20 mini」を相棒にしておりました。非常にオススメです。

MS-20 mini

ゲームの効果音の作り方・アナログシンセの使い方【MS-20 mini】

 

ですが、私からすればコレは基本中の基本であり、

1台のパチンコ・パチスロ台すべての音をシンセ音だけで作るのは避けたほうが良いです。

 

なぜなら、シンプルな故に音に幅が無さすぎて、特徴を出したいところに特徴が出せなかったり

他の台の音と似てしまったり、デメリットのほうが多いからです。

 

あえてレトロな雰囲気を出すような台など、演出的にそうする場合以外は

シンセサウンド縛りは基本しないほうが得策(というか不可能)です。

 

ここぞ!!というところのサウンドは、

それこそシンセ音、素材の波形、楽器、時には声など、あらゆるサウンドを組み合わせて

インパクトのあるサウンドを作っていきます。

遊技機サウンドの基本4・波形編集を駆使せよ

シンセだけでは現代の遊技機サウンドを作ることはできません。

そこでもう一つ重要なテクニックがこの「波形編集」です。

 

既存の素材集などの波形を加工・編集して、音を新たに作り出すテクニックです。

ある意味錬金術のような技術ですね。

 

加工や編集にも様々なテクニックが存在します。

いくつか簡単な例を挙げてみます。

 

-逆再生

波形を逆から再生させる方法です。

例えば爆発音のような、アタックが強くフェードアウトするような音を逆再生すると、

煽り音などで使用できるズオオオ!という重厚なスウィープ音を簡単に制作することができます。

 

-ピッチベンド

「Guitar Rig」などに入っているエフェクターなどを使用して、

波形のピッチをリアルタイムにギュイーーーン、と上下させるテクニックです。

こちらも煽り音などに使えます。

 

-リングモジュレータ

リングモジュレータとは、ある波形を一瞬にして金属的な鋭い音に変化させる

ドラえもんの道具のように便利なエフェクターです。

パチンコのようなサウンド制作では特に重宝します。

 

-過剰な連打

バババババババキーーーン!!!

というような音を聞いたことが無いでしょうか?あれです。

アタックの強い最初の部分を連打して、劇的なサウンドに変え演出しています。

 

遊技機サウンドの基本5・高音を低音で補強せよ

パチンコホールは非常にうるさく、特殊な環境なので、

よっぽど良いスピーカーを積んだ台でなければ、中~低音は思ったように聞こえません。

 

なので、比較的高音を重視したサウンドをメインに制作していくことになりますが、

それだけではインパクトが足りず、大当たりした時などの爽快感が足りません。

 

そこで必須といえるテクニックがこの「高音を低音で補強する」というものです。

 

 

例えばシャキーーーン!!という音を出したいのであれば、

その音にタイトなキックの音や爆発音などといった強力な低音を混ぜて重ねます。

 

パチンコ台の下部はウーハーが付いているため、低音はそこから出ますが、

低音は高音にマスクされ隠れるので、それそのものを音とは認識されません。

 

ですが低音があるのと無いのではインパクトの差は歴然です。

 

ちょっと極端ですが、高音のみのSEと、そこに低音を足したものの比較です。

 

殆どの大当たり音時の役物作動音などに使われているテクニックです。

 

まとめ

正直、遊技機サウンドのノウハウを語ろうと思ったら

とても一つの記事では書ききれません。

 

今回書いたのは、あくまでも基本中の基本です。

 

実践的なテクニックを紹介しようと思ったらいくらでも書けますが、

それはやはり自分で経験し、試していくことで身に付くことも多いはずです。

 

 

パチンコサウンド制作を目指している方は、YouTubeなどで

「どんな音が鳴っているか」

「どんな間で鳴っているか」

などに注目して聞いてみると、新しい発見があると思います。

 

それでは、“脳汁サウンド”を目指して、がんばってください!



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ここまで読んでいただきありがとうございました!
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