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ゲームの効果音をシンセで作る方法
こんにちは、サウンドクリエイターのユーフルカ(@YouFulca)です。
自分で曲は作れるけど、その曲に入れる効果音は常に素材集というアナタ。
また、市販のゲームや、アニメのようなかっこいい効果音がほしいけど
フリー素材だといまいちしっくりくるものが無い…とお悩みのアナタ。
作ったらええんやで(´ー`)
ということで、今回は効果音の作り方、
それも素材集を使わないで、シンセを用いてゼロから音を作る方法をご紹介します。
シンセとフリーの爆発音素材を組み合わせるだけでこんな音が作れるようになります。
ニコニコ動画とYouTubeに効果音の作り方の解説動画をアップしていますので
こちらと合わせて記事を読んでみて下さい。
こちらの動画、「ツバサ@ユーフルカ」と名乗っていますが
もともと投稿していたニコニコ動画用のアカウントの名前です。
リーズナブルかつ欲しい機能が完璧に揃った名機MS-20mini
こちらが上のサンプル効果音で使用したKORGのシンセサイザー、「MS-20 mini」です。
1978年に発売された「MS-20」というシンセの復刻版です。
そんなに前なのかよ。私も生まれてません。
音質や機能はそのまま受け継ぎ、midiやUSB端子など現代仕様も追加されています。
一見ツマミがたくさん付いていて取っ付きにくそうな外見をしていますが、
使い方がわかってしまえば基本的な効果音は狙って作れるようになります。
なにより、このスペックで3万円台という脅威のコストパフォーマンスを誇っており
シンセサイザーの入門モデルとしても非常にわかりやすい造りになっていますので
これからシンセを弄りたいという方にも超お勧めです。
■ちなみにmoogは57万円。買えるかアホ。
シンセの基本①オシレーター
発振器、つまり音を出す装置です。
DTM的に言うと楽器、音色を選ぶところです。
オシレーター1に三角波、ノコギリ波、パルス波(デューティ比可変)、ノイズ。
オシレーター2にノコギリ波、パルス波(デューティ比固定)が2つ、リングモジュレーターが
付いていて、これらを合成、または単体で使用して音を出します。
最初はどの波形がどんな音色かわからないと思いますが、
「ピコピコ音ならパルス(矩形)波」
「ブーという音ならノコギリ波」
みたいに楽器と同じでノリで音色は選べるので、すぐに覚えられます。
■上からサイン波、矩形波、三角波、ノコギリ波。
サイン波はMS-20には付いていない。
パルス波における「デューティ比」というのはまた専門的なので
詳しくは書きませんが、要するに比率を変えると音色が変わります。
デューティ比率50%のときのパルス波を「矩形波」といいます。ピコピコします。
パルス波(デューティ比可変)というのは、オシレータ1のほうだけ、
パルス波の音色を別のツマミで変えることが可能ですよということです。
シンセの基本②フィルター
ハイ・パス・フィルターとロー・パス・フィルター。
直訳すると、「高音域を通すろ過機」と「低音を通すろ過機」です。
ろ過するということは、カットするということです。
泥水をろ過すると泥がカットされ水だけを取ることができますね。
それと同じで、低音をカットして高い音だけ残したい場合はハイ・パス・フィルター
逆に高音をカットして低音を残したい場合はローパス・フィルターを使うのです。
もちろん「どの変の音域からカットする?」というのはツマミで調整できます。
また、MS-20についている「PEAK」というツマミは、カットする周波数を強調する
ことができるツマミで、一般的なシンセでは「レゾナンス」といわれる数値です。
このツマミを上げまくると、イコライザーで、カットする周波数周辺を
すごく持ち上げたような、とても鋭い音になります。
動画で説明中の音は、下の図2の状態です。
<図1>
■PEAKのツマミが0の状態のハイ・パス・フィルターのイメージ。
<図2>
■PEAKのツマミを上げまくったハイ・パス・フィルターのイメージ。
なんか卑猥な図に見えるとか言うな。
シンセの基本③モジュレーションジェネレーター
別名「ローフリクエンシーオシレーター」。
ある周波数に低い周波数を合成して「変調」するための装置。
意味わかりませんね(笑)
音楽的にはビブラートとかを表現するために使う装置です。
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、「周波数」は音の高さです。
たとえば440hzという周波数の音は、ラの音です。
そして、その1オクターブ上のラの音は周波数880hzです。
周波数が高ければ高いほど音も高くなります。
「発振」の「振」の部分にも関わってきくるのですが
周波数が高いということは「音が振れる数が多い」ということです。
この「振れる数」の数が多いほど高い音になるということです。
あるまっすぐな音に、この「振れ」を足す装置だと思ってください。
つまり「Frequency(周波数)」ツマミを右に回すほど振るえる数が多くなる。
あるまっすぐな音に
低周波の「振れ」を足した場合のビブラート
上の音よりも少し高い周波数、つまり「振れ」が多い音を足した場合のビブラート
MS-20 miniでできるパッチング
パッチングは、本来の信号の流れを変えて音作りをしたいときに使います。
上のモジュレーションジェネレーターの項目でアップしたビブラートの音に
ツマミの設定はまったく同じまま、画像と同じパッチングをすると
こんな音になります。
モジュレーションをかけてビブラート状態になっているのは同じです。
具体的にどうなっているかというと、「音の振れ方」を変えました。
言葉で説明しにくいのですが、
モジュレーションジェネレータの項目にある音が滑らかな振れ方をしているのに対して
パッチングをした後の振れ方は、ロボットみたいにカクカク振れている感じです。
この他にもオシレータからは独立したノイズを合成したり
外部信号を入力したり…など、いろんなことができます。
この手の機会弄りが好きな少年の心を持った大人は
何時間も触っていたくなること請け合い!
ちなみにこのパッチングケーブルはMS-20 miniに10本に付属していて
さらに買い足すこともできます。カラフルなケーブルにするとサイケな感じ。
(見た目だけの問題)
まとめ
結構効果音作るのって楽しいんです。
もちろんこのMS-20 mini単体ではエフェクターは付いていませんし
リアルな爆発音などは出せませんが、他で補えばいいのです。
フリーの爆発音素材や無料音楽ソフトなどを導入すれば簡単にこんなかっこいい
魔法や必殺技系の効果音が作れます。
さあ、素材集に頼る毎日は終わりにして
唯一無二の音を作り出す冒険の旅を始めましょう。
■なぜかMS-20miniは黒いベーシックタイプより白いヤツのほうが5000円も安い。
<合わせて読みたい>
【動画解説】20分で覚えるシンセの音作りの基本 初級編 ADSR オシレーター
ここまで読んでいただきありがとうございました!
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