ゲーム音楽との出会い②




スーファミRPG全盛期

当時はスーパーファミコンのゲーム全盛期。

 

特にスクウェアから発売されたRPGの人気は凄まじく、

正に「出せば売れる」ような状態でした。

 

幼い頃は知能も低いので、わかりやすくてストーリーもあって無いような

アクションゲームばかりやっていましたが、成長した私は友達の影響で

RPGにも手を出しはじめていました。

 

「ポケモン」や「クロノトリガー」が最初にハマったRPGだったと思います。

 

とは言え私は小学生。一年の間にゲームを買ってもらえる機会は、

こどもの日、誕生日、クリスマスの3回だけでした。

 

今の若い人は信じられないかもしれませんが、スーパーファミコンのゲームソフトは

新品で買うと安くても8000円、グラフィックを売りにしていた大作RPGなどは

約12000円もしたのです。

 

友達の家で出来るゲームは買わない、それが自分としては当たり前でした。

 

そんなある日、茶畑と牧場に囲まれたエターナルど田舎で育った私は、

小学生の高学年にしてようやく

 

「中古というシステムが存在し、そこでは安くゲームが買えるらしい」

 

という夢のような情報を手に入れました。

 

当然インターネットなんて知りません。

 

早速私は親を説得し、なかなか買えない

RPGが手に入ると思いワクワクしながらゲームショップに

中古のゲームを見に行ったのです。

 

そこで(なかば親を騙すような形で)手に入れたゲームこそ、

今思えば私の人生を決定付けた作品であり、

 

その曲を初めて聞いたあの瞬間の衝撃は

20年経った今でも忘れることが出来ないほどのものでした。

 

ファイナルファンタジー6「決戦」

それは映画の様に壮大かつ陰鬱な雰囲気の中、

オープニングシーンの最後のボス「ユミール」戦で最初に流れる、

いわばこのゲームの汎用ボス戦BGMでした。

 

初めてあのイントロを聴いた瞬間、私はコントローラーを床に置き、

その後30分もの間バトルを進めることができなかったのです。

(ウェイトモード万歳)

 

カッコイイとも違う、あの感覚は今になっても言葉にできないのですが、

 

強敵だ!めちゃくちゃ強い敵が出たぞ!でもみんなで力を合わせれば勝てるぞ!

 

さあ、今こそ試練の時だ!!いくぞ!!!

 

…歌詞も何もないたった53秒ループの曲にそんなメッセージが込められいてて、

なおそれがダイレクトにズキュンと伝わって来た、とでも言いましょうか。

 

これほどまで衝撃を受けたボス戦BGMは他にありません。

 

私はボス戦のBGMで一番凄いと思う曲は何かと聞かれたら今でもFF6の「決戦」と答えます。

 

そして私はお年玉を握り締め、地域で一番大きなCDショップに自転車でダッシュし、

4000円するFF6のサウンドトラックを買いました。

 

4000円あればゲームボーイのソフトを一本買えるのに、それをCDに使ったというのは

自分的には相当異例なことでした。

 

そしてあの日から、ゲームの音楽は凄い、もっと聞いてみたい…という意識が、

どんどん私の頭の中を支配していったのです。

 

 

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