こんにちは、サウンドクリエイターのユーフルカ(@YouFulca)です。
第二回桜庭統さんに引き続き、
第三回目は、誰もが認めるバトル曲のカリスマ、戦闘曲のグル、伊藤賢治さん!
スクウェアから聖剣伝説でデビューされて以来、
90年代のスーファミRPG黄金期のスクウェアを支えた、まさにRPG音楽界の巨人の一人です。
私ユーフルカの卒業した某専門学校の先輩でもあり、今年(2017年)、
ひょんなことからライブに関係者として招かれ
ついに念願叶ってお会いすることができました!
第三回 伊藤賢治さん
すでに上に書きましたが、アラサー以上のゲーム音楽ファン、
特にRPG好きでこの名を知らなかったらモグリです。
それくらい、RPG、特に戦闘曲といえば伊藤賢治さんが有名です。
独特のメロディライン、コード進行、ベース、リズム隊が融合し
俗に言う「イトケン節」が炸裂するともう震えます。
なんでこんなにカッコイイだ!と。
言葉で表現すると、なんとも男…いや漢らしい哀愁、
まるで黄昏時にたたずむ孤高の戦士の後姿のような渋さが特徴。
昔の金曜ロードショーのオープニングみたいな(20代の若い人は知らないらしくて衝撃を受けた)。
お気に入りのスコッチかバーボンあたりは語れて当然くらいの大人の男のセクシーさですよ。
…もう意味わかりませんね。
実は自分尊敬しすぎてこんな曲作ってみたんですよね。
伊藤先生の曲をそのまま載せるわけにはいかなかったので、
伊藤先生の曲の癖を再現して作ったバトル曲素材「Forbidden Saga」です。
これがイトケン節です(笑)。
イトケンバトル曲が好きな人なら、「そうそう、こんな感じ!!」と思ってくれると思います。
音楽用語で解説すると
初手マイナー7th、スラップベースのクリシェ、四つ打ちキック、シンセリードのメロディ、
ドリアンスケール、そしてなんといっても同主調に転調してフリジアンドミナントをキメる!
これぞイトケン節!(Bm→B→Emなど)。
このマイナーキーからメジャーキーに一瞬転調するときの哀愁感が
たまらないんですよね!!(21秒くらいから)
ん?これだとハーモニックマイナーと同じだから同主調じゃなくてEmに転調してるのか?
…まあこまけえこたぁいいんだよ!!理論とか人は人!ウチはウチ!!
とにかくこの渋さ、哀愁感が「ロマンシングサ・ガ」という作品の世界観に
死ぬほど合っているのですよ…。
植松さんや桜庭さんの音楽も素晴らしいですが、ロマサガが偉大な作品になるには、
伊藤賢治さんではなくてはならなかった…つまりはそういうことなのです。
この曲を聴け!~伊藤賢治編~
Battle#1(サガフロンティア)
実は私が一番初めに伊藤賢治さんの曲に出会い衝撃を受けたのは
ロマサガではなくサガフロの通常戦闘BGMでした。
ロマサガ3をサンタさんにお願いしたのに、翌朝枕元にはバットが1本置かれており、
そこからサンタの野郎を信じなくなりました。
そんなことはさておき、サガフロンティアといえば
Battle#5のほうが人気が高いような印象がありますが、私は断然このBattle#1のほうが好きです。
小学生のとき友達の家でたまたま耳にしたとき一瞬で釘づけになりました。
それから口には出さないものの「ずっと戦闘しててくれないかな…」とか思いながら
友達のプレイを見てたのはいい思い出です。
4魔貴族バトル1(ロマンシングサ・ガ3)
「ロマンシング・サガ」ではないのです。「ロマンシングサ・ガ」なのです。
正直ロマサガ3からはラストバトルとどちらを挙げようか迷いましたが、
衝撃度と言えばやはりこちらでしょう。
戦闘が始まった瞬間脳天に突き刺さるあのイントロ、あのメロディ。
もう正直コピーしすぎたせいで、あの譜割も癖になってしまいました。
余談ですが「よんまきぞく」ではなく「しまきぞく」であるという説を聞いた事があります。
本当かどうかはわかりませんが自分はいまでも「よんまきぞく」派です。
そして2よりも1のほうが好きです。
戦闘2~勇気と誇りを胸に~(聖剣伝説リメイク版)
厳密に言うとこの曲のタイトルは単に「戦闘2」なのですが、
リメイク版や伊藤賢治さんのソロアルバム「Re:Birth」のアレンジ版ではこのサブタイトルが付けられました。
初出版(ゲームボーイ版)との決定的な違いは、なんといっても
エグいほどクソかっけぇイントロが追加された点。
一番のオススメはPS Vita版です。
全然関係ないんですが、やっぱりバイオリンのメロディはカッコよくてRPGに合いますよね。
よく使われます。
下水道(ロマンシングサ・ガ)
戦闘曲ばかり挙げてしまったのでここでダンジョン曲を一つ。
あまりにも有名なので解説不要かもしれませんが、
この曲がカッコすぎたせいで「世界一美しい下水道」と呼ばれることになった、ロマサガの下水道のBGMです。
ニコ動だと「飲める下水キタ」とかコメント流れてきて笑えます。
スーファミ版とPS2のミンサガ版ではかなり違いがあります。どっちにしてもこの下水道なら泳げるレベル。
何回も言っていますがとりあえず伊藤賢治さんといえばバトル曲。
というわけでバトル曲のみを集めたアルバムも出ているので
「いちいちゲームごとのサントラ買ってる金は無いけどいろいろ聴いてみたい!」という方は
コチラをオススメします。
哀愁を出させたら右に出るものはいないゲーム音楽の巨匠、伊藤賢治さんでした。
次回は、ファルコムが生んだ天才、ゲーム音楽クリエイターの存在を余に知らしめた最初の巨人。
古代祐三さん!
<合わせて読みたい>
【譜面と音で解説】かっこいいバトル曲の仕組み。あの戦闘曲はこうやってできている。
ここまで読んでいただきありがとうございました!
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